競技ではなくジェンダーや社会問題・女子大生がオリンピックに注目したその理由とは?

様々な困難を乗り越えて、ついに先日閉会した東京五輪。
女子大生たちはオリンピックをどのように観ていたのだろうか?

女子大生は意外とオリンピックに興味アリ!

テレビ離れやスポーツ離れがささやかれ、若者はオリンピックに興味がないと思われがちであるが、今回の東京五輪に関して「興味がある」と回答した人は75%にのぼった。
その中でも特に視聴率が多かったのは開会式。リアルタイムでの視聴も多くアンケートでは全体の約6割の人が視聴した結果となった。

なぜ女子大生がここまで開会式を視聴したのか。
ニュースでよく取り上げられていた、さまざまな困難を乗り越えた開会式がどんな内容で行われるのかを見届けたかったなど流行りに敏感な女子大生にとって見ておくべきという気持ちがあった一方、コロナ禍の自宅待機の暇つぶしや競技はわからないからとりあえず開会式だけ見ておくといった声もあった。

オリンピックの興味内容は、イケメン選手やジェンダー問題!?

オリンピックのどこに興味があるか尋ねたところ、「競技そのもの」74.4%、「結果(メダルなど)」60.5%が上位を占めたが、次いで「選手個人について」と回答した人が41.9%という結果となった。
以前から注目を集めていた池江璃花子選手や大阪なおみ選手だけでなく、キルギスの旗手「リアル王子様」としてSNSで話題になったデニス・ペトラショフ選手や「編み物王子」と呼ばれ、同性愛者であることを公表したイギリス飛び込み代表のトーマス・デーリー選手、「舐めプレー(相手を舐めたようなプレー)」が話題となった卓球の丹羽考希選手への注目も高かった。

また、「ジェンダー問題、人権問題など社会課題について」と回答した人は34.9%と高い結果となった。若者が社会問題に興味を持ち始めていることが窺える。森喜朗氏の女性蔑視発言をはじめ、オリンピック開催前から様々な問題がメディアによって取り上げられていたことやイギリスのトランスジェンダー選手である、ローレル・ハバード氏や、ドイツの女子体操選手のユニフォームのに関する話題にSNSでは盛り上がりを見せていた。

まとめ

若者のテレビ離れが加速しているが、東京五輪は貴重な体験として開会式だけでもリアルで見ようという人は多かったと思われる。ただ、競技そのものや勝敗を楽しむというより気になる選手を見てみるとかジェンダーやSDGsなどどのようにオリンピックで対応しているかなど今までのスポーツの祭典とは違った視点での注目の仕方が女子大生にはあるようだ。

・調査名:女子大生の東京五輪に対する関心度調査
・調査対象:首都圏女子大生100人
・調査期間:2021年8⽉10⽇〜2021年8⽉24⽇

〈ライター〉
兼田日向子

大学を代表するキャンパスインフルエンサーによる課題解決チーム「キャンパスラボ」が、令和時代の若者の実態やインサイトを調査&研究! 企業や自治体と共に様々な課題に取り組み、10代・20代若者の「リアルなターゲットの声」と「問題解決の糸口」をご提供します。