ほとんどの就活生がコロナ禍での就職活動に不安を感じている!?

新型コロナウイルス感染症の影響により、大学生の就職活動の形 も大きく変化しました。具体的にどのように就活が変化したのか、 大学生はその変化にどのように対応しているのだろうか?

就活生の3/4がコロナ禍での就職活動に不安を感じている。
コロナ禍で周りとの接点がなくなったことによる情報難から、漠然とした不安が原因。

コロナ禍における就職活動についてアンケートをしたところ、3/4にあたる76%の学生が就職活動に不安を感じていることが分かった。

実際に大学生に就職活動の不安について聞いたところ、元々の就職活動への不安に加えて、通学がなくなったことで友人や先輩とのコミュニケーションの機会が激減。リアルな場で情報を得る機会がなくなり、就職活動についての情報収集や周りの近況を知る機会がインターネット中心となったことがわかった。

<大学生の声>

コロナ禍とか関係なく、そもそも就職活動が上手くいくのか不安を感じる。

大学受験と違って、偏差値などの自分の目安がないので上手くいくのか不安。

オンライン授業なので大学に行く機会がない。就職支援センターでの相談もすることが出来ない。

今までの先輩たちと違って、OBOGの紹介や就職活動について知る機会が少ないように感じる。

「就職活動やばいよね」というLINEはするが、細かい状況をわざわざLINEで聞くのは気まずい。

どの時期にみんなどういうことをしているのか分からないので、正解が分からない。

「コロナ禍で時間がある分、就職活動をしないと」と思いながら過ごしている。だけど、不安を感じるだけで何をしたらいいのか分からないので、何も出来ていない。

多様化する就職活動の情報収集。
大学生は様々なツールを駆使し、就職活動を乗り切ろうと奮闘!

大学への通学が少なくなり、大学のキャリアセンターに気軽に相談しづらい状況へと変化。大学生はどのように就職活動の情報を収集しているのかを質問したところ、複数の就職活動用ツールや学生間の繋がりを活用し就職活動をしていることが分かった。また、ツールによって役割を分けて活用することで、就職活動における情報を網羅できるようにしていた。

<大学生の声>

就職活動は何をするのが正解か分からないため、色々なところから情報を知りたいと思っている。

キャリアセンターは予約制で相談に乗ってもらえるが、予約が取りづらく、資料を自由に見ることができなくなってしまった。そのため、自ら情報を集めないといけない。企業の説明会では、その企業の説明しか分からないし、就職活動のやり方などは先輩に聞くようにしている。

企業の説明会ではいい事しか教えてくれないので、実際に働いている人がどう思っているのか気になるので就職口コミサイトだけじゃなく、転職口コミサイトも見るようにしている。

就職アカウントはなんとなく登録しているが、SNSを見る時にはダラッとしていてしっかりと物事を考えたい時間ではないので、「就活やらないとなぁ」というレベルで流し見している。

就活生の6割以上が、企業選びで社内の雰囲気を重視!
一方で、対面が減り、伝わらない社内の雰囲気。働き方や事業内容だけでなく、社内イベントなど社内交流情報を求めている。

企業選びで特に重視していることは何ですか?と複数回答可で質問したところ、約7割(66%)近い学生が社内の雰囲気を重視していると回答した。2番目に多かったのは成長できる環境がある(35%)、3番目に多かったのは理念・ビジョンに共感できる(31%)との回答。その後は安定した事業を続けている(26%)、社会における好感度が高い(23%)が続いた。

「自分に合った会社」に悩む大学生は仕事内容や事業内容だけでなく、どんな人と一緒に働くのか、どんな環境で働くのかなどの仕事環境を知りたい学生が多い傾向にあると考えられる。一方、コロナ禍でオンライン就活を余儀なくされていることで、会社の雰囲気が自分と合っているか不安に感じているようだ。オンライン上でも会社の雰囲気を感じるための要素として、社内イベントや社内間の交流情報を必要としている。

インフルエンサー採用、Clubhouse説明会、人狼グループワーク。
デジタルネイティブであるZ世代に合わせて、若者の時流を取り入れた採用活動が増加。

コロナ禍でオンラインが主流となる中、企業は新しい採用方法を取り入れていることが分かった。

大学生のマストツールであるInstagramやTwitter、YoutubeなどSNSのフォロワー数を重視し、情報感度の高さや世の中への影響力を評価するインフルエンサー採用。最近リリースされた録音禁止の音声SNS「Clubhouse」で、人事や社員の対話形式でのラフなコミュニケーションを聞き企業の雰囲気やそこだけのオフレコな情報などが得られる説明会。コロナ禍で学生の遊びとして人気があった人狼を取り入れ、学生が楽しみながら取り組んでいる様子からリラックスした状態の人物像をみるだけでなく、論理的思考やコミュニケーション力などを図るグループワーク。

若者の時流を取り入れ、採用活動として活用することで、学生との距離を縮めて相互理解を深める就職活動が増えているようだ。

まとめ

コロナ禍で大学に行く機会も減り、周りとの接点少なくなったが、 企業も学生も様々なオンラインツールを駆使しコロナ禍の就活を乗り切っているようですね。

・調査名:コロナ禍での変化から読み解く最新就活事情
・調査対象:大学生100名(2年、3年を対象)
・調査期間:2021年1月12日~3月12日

〈ライター〉
北村あい莉
大学を代表するキャンパスインフルエンサーによる課題解決チーム「キャンパスラボ」が、令和時代の若者の実態やインサイトを調査&研究! 企業や自治体と共に様々な課題に取り組み、10代・20代若者の「リアルなターゲットの声」と「問題解決の糸口」をご提供します。